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おそらく、ドラマや映画のワンポイントとして、東波肉(トンポウロウ)や豚の角煮などが登場したことが幾度となくあったことでしょう。その中で、とても印象深く残っているドラマがあります。NHK朝の連続テレビ小説「ほんまもん」、2001/10〜2002/3月放送です。
ヒロインの木葉(このは)は、和歌山県熊野地方の奥深い山の中で生まれます。父親譲りの天性の味覚に恵まれ、料理人の道を選び、失敗と挫折を繰り返しながらも、さまざまな修行を通して成長していくストーリーでした。そこで、1つのポイントとして、東坡肉(トンポウロウ)が登場しました。
父親が体調を崩してしまい、せっかく繁盛しかけてきたお店が、また苦しくなってきた頃、一組の老夫婦が客として入ってきます。その夫婦の様子はどこか普通でなかった。妻が夫の世話を焼き、夫ははどんな料理もボーっと口に運ぶだけ。ところが、東坡肉(トンポウロウ)を口にしたとき、突然、夫がしゃべり出した。
「これは……うまい!」
妻はポロポロと涙をこぼした。実は、夫は痴呆症にかかり、記憶をなくし始めていたのだという。それが、木葉の父親が作った東波肉(トンポウロウ)で、夫婦が中国を旅したときに食べた味を思い出したのである。
料理の力を感じさせるシーンです。父親が亡くなった後、その夫婦はまた訪れ、ヒロインの味にも満足して帰ります。そして、祖父を満足させた料理を作る料理人のもとで働きたいと、その孫が弟子として加わっていくというポイントとなる料理が、その東坡肉(トンポウロウ)でした。皆様にも、思い出になるくらいの角煮や豚料理をお楽しみいただけたら、と思います。
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